第44号「無形文化遺産と食文化」

1.はじめに

現在、日経新聞朝刊の「私の履歴書」に、第8代ユネスコ事務局長の松浦晃一郎さんが執筆されている。すごい人物だと尊敬しながら、毎朝拝読している。

本日8月21日(⑳)の松浦さんの「私の履歴書」のテーマは「無形文化遺産」であった。

世界遺産に匹敵するものとして事務局長時代に新設」されたようだ。興味を覚え、少し調べてみた。

 

2.無形文化遺産とは(「 」内は、農林水産省ホームページから抜粋)

無形文化遺産とは「芸能や伝統工芸技術などの形のない文化であって、土地の歴史や生活風習などと密接に関わっているもの」で、「ユネスコの『無形文化遺産の保護に関する条約』では、この無形文化遺産を保護し、相互に尊重する機運を高めるため、『人類の無形文化遺産の代表的な一覧表(代表一覧表)』というリストを作成して」いる。

「似たような制度に『世界遺産』があるが、無形文化遺産が形のない文化を対象としているのに対して、世界遺産は建築物や自然などの有形のものを対象としている点が異なって」いるらしい。

 

3.日本の無形文化遺産(「 」内は、外務省ホームページから抜粋)

代表一覧表には「430件が記載され、日本からは『能楽』『和食:日本人の伝統的な食文化 正月を例として』『和紙:日本の手漉和紙技術』『山・鉾・屋台行事』など21件が記載」されているようだ。

私は食いしん坊なので、やはり和食に興味が向くのだが、農林水産省によれば、無形文化遺産への登録に際して、和食の以下4つの特徴が評価されたらしい。

(1)多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重

(2)健康的な食生活を支える栄養バランス

(3)自然の美しさや季節の移ろいの表現

(4)正月などの年中行事との密接な関わり

正にその通りで、和食は世界に誇れる食文化だと確信している。

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(「農林水産省ホームページ」より引用)

 

4.無形文化遺産に登録されている世界の食文化

和食を含め、現在、以下8つの食文化が、無形文化遺産に登録されているようだ。

・「和食:日本人の伝統的な食文化 正月を例として」2013年登録

・「フランスの美食」2010年登録

・「地中海料理」2010年、2013年登録(2010年にギリシャ、イタリア、スペイン、モロッコの4か国で共同登録したが、2013年にキプロスクロアチアポルトガルの3か国が加わり、7か国による共同登録)

・「メキシコの伝統料理-真正な先祖伝来の進化するコミュニティ文化、ミチョアカンの規範」2010年登録

・「ケシケキの儀式的な伝統」(トルコ)2011年登録

・「トルコ・コーヒーの文化と伝統」2013年登録

・「古代グルジアの伝統的なクヴェヴリ・ワインの製造方法」2013年登録

・「キムジャン、キムチ作りと分かち合い」(韓国)2013年登録f:id:shiohitorinomi:20200821223859j:image

(「農林水産省ホームページ」より引用)

 

5.おわりに

私の履歴書」から「無形文化遺産の食文化」にたどり着いた。

これを機に、せっかくなので、これまできちんと向き合ったことのない「トルコ料理」「メキシコ料」の経験値を高めたいと思った(特に、世界三大料理の一角のトルコ料理)。

あと、呑兵衛なので、どうしても、これらの料理に合わせるお酒が気になるところ。

トルコ料理なら「ラク」、メキシコ料理なら「テキーラ」でしょうか?

 

〈参考文献〉

無形文化遺産 | 文化庁

無形文化遺産|外務省

無形文化遺産 文化遺産オンライン

「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されました!:農林水産省

特集1 ユネスコ無形文化遺産への登録が決定!大切に伝えたい。わたしたちの「和食(washoku)」(1):農林水産省

以上